実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/23 (金) 18:00
谷崎潤一郎の有名な小説を舞台化。丁寧な作劇で面白い。105分。
仲の冷えきった夫婦が子どものために離婚するかしないかで悩む…、というような物語を、緻密な描写で描いた小説だが、それをしっかり舞台化した。100年ほど前の小説なので、現代に置き換えるかとも思ったのだが、時代はそのままで、しかも現代に通じる解釈で描写したように思う。谷崎の転換点となる小説で事実に基いた小説のようだが、こういうことってありそう、と思わせてくれる。時代をそのままにしたことで、今では使わないセリフ回しがあって、そこでは若干違和感を覚えるのだが、演出かもしれない。現実の夫婦である秋本と榊が夫婦役を演じているそうだ。