満足度★★★★★
リアルな気迫に気圧されました
長年、ありとあらゆる芝居を観て来ましたが、劇場も、作劇も、私には、初体験の実にリアリティある舞台で、何だかカルチャーショックでした。
野木さんて、平成の秋元松代? いや、それ以上かも?
5人の描き方、台詞が、もう本当にリアル過ぎて、これが、生身の人間が目の前で演技しているなんて思えないような劇構成で、演劇の可能性を再認識させられました。
脚本、演出も素晴らしい上、それを見事に体現できる役者さんが、こんなにも揃っていることにも、感動しました。
東京裁判には、結構興味があり、いろいろドキュメンタリーも見ましたが、ある意味、ドキュメンタリー以上の現実味があり、びっくりでした。
たぶん、この作品、そういう知識がなくても、見応えある舞台だろうと思います。
惜しむらくは、台詞や人物造型があまりにもリアルな故に、衣装や眼鏡等、風体が当時らしからぬ点が目に付いたところでしょうか?
でも、とにかく、人生で、ベスト10には入る傑作でした。
今後も、注目したい劇団と作家さんが、また増えてしまったようです。