飯縄おろし 公演情報 世の中と演劇するオフィスプロジェクトM「飯縄おろし 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    甘酸っぱい、あの頃の記憶
    女子高生バージョンを観劇。
    1970年代の、長野県の片田舎にある高校での一晩を描写。
    高校生特有の、将来に対する不安と期待を地方伝承を絡め、見事に表現。
    観劇中、観劇後、心がポッと暖かくなる舞台であった。
    今年101本目の観劇作品となったが、年間のトップ10に入る秀作であった。

    ネタバレBOX

    卒業をまじかに控え、卒業式での出し物の練習をする3年生の女子高生たちであったが、季節はずれの大雪によって、校舎に閉じ込められてしまう。
    女子高生の面子は、①東京出身で、成績優秀・スポーツ万能な生徒会長、②バスケで実業団への就職が決まっているヤンキー、③演劇部に属するも、舞台上で緊張のあまり台詞が一切出てこなくなってしまう演劇少女、④日ごろから差別的扱いを受ける部落出身者、器量。スタイルともに自身がなく、将来の幸せのためには、有名大学への進学しか目にないガリベン、⑥ヤンキーの金魚の糞として振舞う両思いの彼氏がいる少女の6人。
    高校卒業・進学or就職を控えた多感な時期だけに、それぞれの少女には悩みがある。親のことを気遣いせっかく決まった大学推薦を取り下げる者、同級生に恋心をいだき、自分がレズビアンかも知れないと不安を募らせる者、被差別部落出身であることが重荷になる者等々。
    作・演出の丸尾をこれらの者を等身大に描きつつ、あゆみを止めることなく、進めと、エールを送る。

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    2009/11/10 23:46

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