満足度★★★★
闇の中に醗酵するもの
究極の環境に置かれた時、人間はどんな行動を取るのだろう。もしも何者かに試されているとしたら?それが姿を現さないとしたら?あまりにも恐ろし過ぎて身震いすることすら忘れてしまいそうだ。本作は、生物兵器の実験台になったとある町の話。人々が恐怖感を抱く隙を与えずに生物兵器を投入したため、人々はただ、崩壊してゆく様を見届ける間も無く息絶えていく。悲しくて、絶望的だ。
蜘蛛の巣に囚われ、身動きのとれない小さな虫のように無力な人間たちの複雑な境地が、妖しく醗酵する黴と艶やかに絡みあう。体をくねらせ宙に舞うように町を泳ぐ黴。心に届くまえに皮膚の上をすべり落ちる言葉。とぎれとぎれの会話。断絶された線路。絶滅する生命体。歩いても歩いても光のない、温かさのかけらもない世界で人間の本能が絶叫する。
2009/11/10 09:15
ご観劇ありがとうございました!
柔術のような動きをしていました。
地球割の高橋です。
ご感想をカキコミいただき誠にありがとうございます。
上演前にふらふらしていたあの動きは正宗太極拳の理念を取り入れたものです。
手をたたいての動きは鈴木メソッドの影響を強く受けています。
ご観劇いただき、少しでも何か感じていただける所があったのであれば、
作り手としてこれ以上ありがたい事はありません。
この度は、本当にありがとうございました!
地球割project
高橋直人