てのひらに滲んだら 公演情報 年年有魚「てのひらに滲んだら」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    優しい物語ではあったけれど・・。
    先に書き込まれた投稿者の評価があまりにも高いので、そのほうがびっくり!(・・!)

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    物語に大した起伏はない。殆どがありそな日常。舞台は「ロミロミ」といわれる癒しのマッサージサロンが舞台。ここで働く従業員と経営者の日常や恋愛を絡めながら、ここに癒しに来る客の過去をも表現した舞台。

    設定はサロンの中だけの物語で実際にありそうな本だけに観劇した後に人生を変えるような感動もなければ、号泣するような場面もない。
    エステサロンでも似たような感じだろうし、特別に逸脱するような恋愛の展開もない。強いていうなら、最終場面でネイル担当の和田が陣内にハンドマッサージをしてあげたシーンだろうか・・。

    和田「もっと楽に生きれば?」
    陣内「だって、ずっとこうやってきたんだもん。邪魔にならないように・・、迷惑をかけないように・・って・・。簡単に変えられないよ。」

    このシーンがジーンときて今までの芝居をひっくり返すような感動があったが、その他で見せる他人へのちょっとした優しさとか、労わりは、案外、私たち観劇者だって、普通に生きてて、感じてることじゃないのかなー。。と思う。
    世の中、捨てたもんじゃあないんだよね。だから、常にそんな愛を感じてるワタクシには、それって普通じゃん!なんて思うわけ。息子を失った前原自身は淋しくて哀しくて、ぽっかり空いた心に埋めるものが見つからないからって、人様の、善意の金を独り占めしちゃうのも許されない事だし、それを正当化しちゃうほど、心が病んじゃってる。

    それらの事が表現されていた舞台だったけれど、これは明らかに観劇者を選ぶ舞台だと感じた。だから観劇者の全員が同じ感想を持つとは考えにくい舞台かなと・・。要は観劇者の感性によって共感できる芝居だろうと思う。

    ゆるくてちょっとコメディ的な柔らかい物語だったけれど、ワタクシが芝居を観に行くのにはそれなりの理由がある。要は日常からほんのちょっとだけ離れて夢や希望や感動やサスペンスやホラーやコメディを楽しみたい。
    それだけ。





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    2009/11/08 13:53

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