満足度★★★★★
シチュコメの王道このところ、シチュエーション・コメディに恵まれなかったので、久々に楽しい作品に巡り会えた気分です。とても楽しめました。誰もが普遍的に笑える喜劇をめざしているとのことですが、まさにそう思いました。何かとひねりをきかそうとして面白くなくなっているコメディの多いこと。下手なひねりなんかいらないんです。何でもひねりを入れないと凡作のように言う風潮は嘆かわしい。そう考えるのは本当に喜劇の楽しさがわからないからではないかと思います。シチュコメは素直に笑える作品が一番。私は素直に☆5つ進呈します。
ネタバレBOX
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本当に、本当に嬉しいです。
まずもって、こうした意見の交換が出来ること自体、コリッチへの感謝とともに、自分には至上の喜びです。
何故なら、これまた一般論ですが、日本人って、よく「ええ、そうですよね」と裏腹な返事をして、他を尊重しつつ、自分の考えはしっかりと述べ、それに対する真摯な応答があれば、またそれを尊重するというような行動が私は大好きなんです。いつも、自分もそうありたいとも思っています。
それを前提に、きゃるさんの思い、胸にジーンと迫りました。演劇を、喜劇を愛してるんだ、と確信しました。
>私も「喜劇は本来こうあるべき」とか思ってるわけではありません。言葉足らずで申し訳なかったのですが。ただ、率直に言って、昔、子供の頃に観た浅草や新宿コマの喜劇人まつりに来てた客のほとんどは「ここはひねりがあったほうが」なんて考えて観ていなかっただろうし、単純に面白いか面白くないかで客は反応してたということです。
>父は喜劇の研究家でもあったのですが、喜劇を見るとき、私はこの幼児体験をいつも思い出します。まったく笑えない作品ならともかく、観終わって楽しければよしとします。
よく分かりました。それにしても、いいなー、お父さんとそんな経験を小さい時から出来たなんて。私には、まったくない経験です。まあ、たまに女房を観劇に連れて行くくらいです(笑)。そうした経験の上での喜劇への愛情、感動しました。
>私は喜劇に関しては「ひねりがあればもっと面白くなるのに」とか踏み込んで考えると、楽しめないんじゃないかと思うんです。
そうですよね。基本的には私も同感です。楽しんじゃった方が勝ちです。お金を払って楽しみ、爽快感、元気を得ようとしているんですから。きっと、この作品は、何度も観ている結婚式もの、そして、映画もあれほどヒットした作品だけに、私も期待とともに雑念が入り過ぎていたかもしれませんね。
>同じことは娯楽映画にも言えることで、幼児のころから親に連れられて大人に混じって毎週のように映画館に行って観てたんですが、普通の観客はもっと気楽に楽しんで観てたプログラムピクチャーと言われる作品にまで後年「アングルがどうの、テキストがどうの」と評論家が書いてるので、当時の映画関係者に話を聞いたら「昭和30年代の客があんなこと考えて観てるわけない。
ナンセンスで腹が立つ。彼らには娯楽映画の本当の面白さがわかってない」と怒ってました。
>東宝の社長シリーズも軽演劇の映画版です。ひねりもないマンネリ喜劇で、わかっているけど可笑しい。この映画、最近の若い人は映画館で笑わないですけど。
うん、これも同感です。せっかくの機会ですから、正直に書きますが、私も小学生の高学年のころから、3歳上の姉の影響で、映画(おもに洋画)が大好きになり、お小遣いの大半を映画に使っていました。親なんか連れて行ってくれいないので、もっぱら一人。で、すごく好きになってしまったのが加山雄三の若大将シリーズです。中でもモスラ対ゴジラと2本立てだった「エレキの若大将」は感動で3回も観てしまいました。小学生でした。実は大学を選んだのも、この影響が大きかったのです。で、初めて自分で買ったレコードが「君といつまでも」と都はるみの「涙の連絡船」。はい、ちっさな頃からロマンチストだったのです(笑)。「ローマの休日」とか、「風と共に去りぬ」とか何回観たか分かりません。でもって、今から考えると、ひねりとかは関係なく、自分は感動していました。今は、加山さんが好きということはありませんが、でも、若大将シリーズを単純だとか、捻りがないと言われると、たしかに「ちょっと待ってよ」と一言申したくなる気持ちは変わっていません。単なる喜劇として、そして、誰もが憧れるハッピーエンドものとして、超マンネリと言われようが、私には、大切な青春(いや幼少)次代の宝物なんです。
大学時代、一番の希望は映画評論家になりたかったんです。いや、ホントです。評論したいんじゃなくて、映画をしこたま観られて仕事になるなんて……と、せこく考えていただけです。
それが、仕事がら、映画はフリーで何でも試写に行ける今、年に数本しか銀幕のスクリーンとは対面しません。舞台芸術の素晴らしさにはまり、その時間がありません。皮肉です(笑)。
脱線しましたが、そんなことを思い出しました。
>この作品も観る目のあるかたから観たら、ひねりがないかもしれないけど、ひねってなくても
成功してる作品ではあると思います。
そうですね。私も成功していないとは全く思っていません。面白くなかった訳でもありません。だからお薦めマークも付けました。「ただ、もっと…」と欲張りたくなってしまったのも事実なんです。
まあ、きゃるさんもお分かりでしょうが、私も基本的には、分かりやすさ好み、ハッピーエンド好み、上品さ好み、自然さ好み、現在口語演劇も好み、コメディも大好き、情感ある悲劇も好み……反対に、不条理はすごく洗練されていないとダメなほうで、やたらキンキンのハイテンション絶叫劇は嫌い、どことなく観る側そっちのけの作り手自身だけが満足するようなマスターベーション的演劇はもっと嫌い、エロスやバーレスクは好きだけどポルノは肌に合わない、といった単純なタイプです。あと、いいなぁーと思うと、すごく感動し、応援したくなってしまう方です。
なんか今回のやりとりで、やっぱり、その気持ちを大切にしていこうと改めて感じました。ありがとうございます。
◆□◆
さて、冨坂さん
わざわざ私にまで、メッセージを頂き、感謝です。
>その中で、tetrapackさんがピンチの連鎖していく様を見つけてくださったところは嬉しく思います。そしてまた、予想の範疇でおさまってしまったことに関しては、正直もう「おっしゃるとおり」で、そこも超える笑いに繋げられればよかった、という反省ですね。
いえ、たまたま私は、そう感じただけです。でも、受けとめていただき、なんらかの今後の糧になれば、それに過ぎたる喜びはありません。ただ、この作品は、マチネで観ましたが、ちょっとアルコールでも体内に入れて、よりリラックスして観ればよかったかな、なんて……。やっぱり楽しさを五体いっぱいに感じた方が「お得」ですものね。
でも、よかった展開もありましたよ。私のレビューに書いた通りです。それに舞台と使い方、接客態度も心地よかったのを今も覚えています。
こうして劇団の主宰さんまで参加されてのコメントの双方通行、いやー、いいですよね。反応って、すごく嬉しいものなのです。私にとって。そして、きっと、きっと冨坂さんにとっても。
今後も大いに期待しています。ぜひ頑張ってください(わざわざ言われなくても、頑張って下さると思信じていますが=笑)