観るお化け屋敷「カーテン」 公演情報 下北沢企画「観るお化け屋敷「カーテン」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    劇場「ザ・スズナリ」をお化け屋敷風と見立て、探訪させるといった企画。怖がらせつつ、バックステージを見せたのは、本編(演劇)へ繋げるため。案外、野心作かもしれない。

    上演された内容は、怪奇ものであり 或る人物の怨念を描いたもの。企画・お化け屋敷といったコンセプトを十分に意識した、または内容に合わせてお化け屋敷を意図したのか。いずれにしても面白い「カーテン」が幕を開けた。
    (上演時間50分)22.8.21追記

    ネタバレBOX

    舞台美術は、左右に板塀のようなものと天井から鎖。下手にミニタンスがある。上演前は白布(幕)、物語が始まると奥には左右対称に板塀と白幕が三重になっており、一番奥は少し高い台。遠近法的感覚で奥行きを感じさせるが、それは劇場内を巡った後だけに実感として分かる。

    ネタバレしないためにも、説明を引用…上演前には怪しげなメイクをした MCのJ.K.Good Man氏が「ザ・スズナリ」が四十年前、古いアパートだったこと、そして203号室と204号室に住んでいた女・森キヨコ(みょんふぁサン)と男・ハヤシ(新城侑樹サン)の話、かつての住人が時を超えて出現し観客に語る恐ろしい真実。
    キヨコは、長い黒髪で顔を隠し典型的な幽霊姿、この顔判別が難しいことを利用した演出は上手い。『ヤツは殺人者じゃない、部屋に棲みついた悪霊だ』やがて驚きは恐怖へと変わり、誰もが悪夢の底に引き摺り込まれていく。怨霊と除霊師たちによる悪霊退治(マジックのような)が始まる。そして怨霊の真の狙いとは…。

    「小劇場ザ・スズナリで恐怖をテーマに繰り広げられる前代未聞のエンターテイメント・ホラー・ショー!漆黒の激空間に浮かび上がる未曾有の惨劇を観よ!」という謳い文句。建物構造を楽しま(怖がら)せ、劇場の歴史を物語化することで「お化け屋敷」と「観る」ことを上手く繋ぎ怖さ見たさの好奇心を満たす企画、堪能した。演出協力に五味弘文氏の名があったことから興味を持ったが、劇場のお化け屋敷はもう少し怖さが感じられればと思う。
    次回公演(企画)も楽しみにしております。

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    2022/08/20 16:43

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