私たち死んだものが目覚めたら 公演情報 shelf「私たち死んだものが目覚めたら」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    静の中の熱
    噂には聞いていた団体。今回初見でした。

    すごく楽しかったと言えば嘘になる。
    しかし、自分たちの演劇観、演劇の在り方というようなことを模索し続けてるように思えたのでとても共感を持った。

    演劇の可能性はまだまだ広げられるのだろうか、これからもまだまだ見てみたい。

    物語はイプセンの最後の作品であんまり上演されたことがないらしい。
    一応原作は読んでいたのだが…

    ネタバレBOX

    まさかト書きまで全部やってくるとは思ってもみなかった。
    動きは抑え、言葉で立体感をだすようなスタイル。
    劇空間では日常的な動きを排除すると言っていた、鈴木忠志氏の芝居に近いものを感じた。

    ゆっくり動いたり、客席を向いたまま目も合わせず会話をする。

    まるで肉体が戯曲から逃げたいのだろうかと思わせられた。
    なにせ、いちいち舞台背景や、人物の動きをト書きで説明してくれるのだが、一切その背景も、動きも実現されていないのだから。

    このギャップが今回一番面白いところだった。

    視覚よりも聴覚を意識した芝居とでも言うべきなのだろうか。
    語りはとても劇的で、抑揚がありテンポも心地よい。感情も爆発する。
    しかし体は座ったまま、ほとんど動かない。

    舞台は戯曲をそのままのせるものではないと腹をくくりつつ、、しかし戯曲の言葉は劇を成り立たせる上で一番大切なものであると投げかけられた感じがした。

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    2009/10/28 03:03

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