満足度★★★
いまの19歳?
経済評論家で劇団主宰、佐藤治彦氏の作演出作品。
勝手な印象ですが、時々メディアで見かける佐藤さんの
もっと鋭い独創感が溢れているのかと想像してましたが、
ちょっと肩すかし感を喰らったような、そんな感じ。
両想い、片想い、妊娠、中絶、同性愛、将来、未来、など
描かれてることは80分の中に盛りだくさんなのですが
どれも一般的な「想像の範囲内」で淡泊に通過してしまう。
おじさんが想像する19歳像というか、やや古典的というか。
いっそ「片想い」に絞って、あらゆる自己表現を並べた方が
深みが出たんじゃないかと思いました。
まあ、次作に続く序章の位置づけなので、しかたないか。
追記:
本編中に、生キスのシーンがふんだんにあるのですが
これがどうも狙っているように見えてぼくは苦手です。
ポツドールのように、ドキュメント風な演出ならまだしも。
ちょっと引いちゃう。
舞台上にないものを、ある以上に想像させるのが演劇だと
思ってたりします。