風のサインポール 公演情報 劇団俳優難民組合「風のサインポール」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    鑑賞日2022/07/22 (金) 19:00

    「観たい!」にも書いているが、4月に上演されたベンチシリーズ第1作の「いかけしごむ」はまず劇場となる3階にあがろうとして、2階の踊り場を過ぎてギョッとしたのは階段に犬の糞が落ちていたこと。が、よく見ると犬の糞に似せたもので、下から上に(3階に向かって)「いかけしごむ」と公演タイトルが形作られているのだ。片隅に黒く焼け焦げたような紙の燃えカスのようなものもある。事程左様に劇場に入る前からムード造りが秀逸で、開演を待つ間も子供の泣き声が流され(私は開演されるまで、それが劇場外から聞こえてくるものだとばかり思っていた)観応えのある舞台を創りあげていた。
    今回はそのベンチシリーズ第2作。今回は変な仕掛けはないなと思いながら階段を上ると、入口手前の手すりが「立入禁止」のトラテープ(ポリスラインテープ)で塞がれていた(笑)。
    客席と演技スペースとの間にもトラテープが張られ、奥にベンチがある。ベンチの横には床屋のサインポールが立てられ、ベンチの下にはホームベースがある。
    やがて、客席前のトラテープが剝がされて開演。

    【ネタバレBOXに続く】

    ネタバレBOX

    ユニフォームを着てベンチに座りラジオで野球中継を聴いている男。と、何度かリードをとりながら、ホームスチールよろしくヘッドスライディングで突進してきた男。この男こそ「熱海の盗塁王」と異名をとった男だった。やがてこの2人の男の因果が明らかになっていく。
    サインポールが爆弾で赤と青のコードが延びておりそのどちらを切断すればいいのというおなじみの緊迫シーンも、そのコードの色がサインポールと同じ赤と青だというのが実にウマイ。

    上演時間1時間強の不思議な味わいの作品だが、前回といい今回といい、ちょっとクセになりそうだ。

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    2022/08/02 16:38

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