深情さびつく回転儀 公演情報 電動夏子安置システム「深情さびつく回転儀」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    面白いけど複雑過ぎて混乱する
    実は16日の初日に一度観て、わからない点が多くて、翌日観たら
    違うバージョンの結末で、それで若干筋が補完されたという感じ。
    電夏は大好きな劇団だし、ロジック・コメディーというコンセプトにも共感
    するが、今回はそのロジックに足を引っ張られすぎの感が強い。
    まず、ルーレットとチップのルールがパンフを読んでもわかりにくく、
    終盤近くに俳優のじょんが説明するが、頭が悪いのか、よく理解できない。ルーレットに近い前のほうの席で観ても、俳優の体や手によってふさがれ、実際に数字は確認できないので、数字の出目が何かにはそれほどワクワクしなかった。視覚的に大きなルーレットなら、単純に楽しめるのだろうが。
    役者の動きで「あ、状況が変わったんだ」と思う程度で、コメディーの部分は
    面白いのだが、ルールの複雑さはさほど意味を持たない。
    結末を見ても、スッキリ感はなく、別の疑問が沸いてむしろフラストレーションが増すばかり(笑)。
    そのためか、上演台本が売り切れとか言っていた。
    6つの結末が書いてあるから?
    最近、他の劇団でも日によって演出や結末を変えたり、2バージョン見ないと
    ストーリーがつながらないという趣向がしばしば見られ、
    ファンサービスやリピーターを誘う興行的な思惑もあるようだが、
    本来、作品は1本で完結、勝負すべきで、個人的にはあまり感心できない
    企画だ。
    引っかかった点いくつかはネタバレで。

    ネタバレBOX

    ①最初に出てくる5人のチャレンジャーが住んでる家は緑色の屋根の家で
    「向こうに見える4つの家」という台詞があるので、家は5つあるのだろう。
    4つの家は赤と黒、それぞれ四角と三角の屋根があるわけだ。
    しかし、「4つ?5つじゃなくて?」という台詞が後から出てきて、紛らわしい。
    ②蒼(七味)が「私には4棟の家が残された」と言っているが、葵(志賀)は「私はこの家をもらったの」と1軒のように言っている。
    フライヤーには次女に4棟の家が残されたと書いてあるが、同じ次女のアオイという娘(正確には自分が次女のアオイと思い込んでいる娘)でも、相続したと聞かされてる家の数が違うのだろうか。
    次女に2人の妹がいて、長女を加えれば4人の娘で、1人1軒ならわかりやすいのに、1人に4棟とする設定がわかりにくいのだ。
    ③自分が観た回では娘は4人いたという結末だったが、5人の目隠しされた
    子供はどういう意味になるのか。また、常葉の妻が地下室で見た「目隠しされた子供」というのは誰なのかがわからない。夫が殺したのは
    成長した娘なので。
    ストーリーをいたづらに複雑にしている感が拭えない。
    ナゾはあってもよいが、1本観ても解けるようにしておかないと
    反則技に思えてしまう。

    俳優はそれぞれキャラクターが楽しめる。
    岩田の低音の声が管財人の風格を感じさせた。
    渡辺の芝居にリアリティーがある。
    澤村・なしおの夫婦がとにかく笑わせる。
    なしおの安定感、澤村のトボケた中年男の存在感は捨てがたい。
    七味はなしおと入れ替わったときの芝居が巧い。
    しゃべりかたで人格はなしおだとわかるところがさすがだ。
    新野の美雪は「由布さん(じょん)」への屈折した女心がかわいい。
    横島裕は初めて見る役者だが愛嬌がある。
    七味の蒼を助けようとする小原の戒二がクールでカッコイイ。
    電夏の山本耕史といったところか。
    道井の演技はさすがに達者で、幕開きから釘付けにさせる。

    ファンとしてはじゅうぶん楽しめる。でも初見だったら・・・を加味すると
    あえて★3つ。





    4

    2009/10/20 05:31

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  • 幸運にも全回違って5バージョン観たというツワモノガ
    おるそうな(笑)
    私、細かいことはこの際どうでもよくなってきた(笑)
    たとえ全バージョン観たとしても、どこか疑問は残る
    のかなーと。
    パズルみたいにパチンとはまって「ああ、スッキリ」と
    いうわけにはいかないのかも・・・と思えてきたんです。
    でも、みささんの推理はさすがかなり核心を突いておら
    れますよ。 9割方合ってるのでは。
    うちの近所に四角と三角屋根が合体したような赤い屋根
    と外壁の家がありまして、夜、各部屋の照明がつくと、
    まるで舞台美術みたいな感じなんです。
    この芝居観たとき、この舞台を立体化するとあの家になる
    なーとか考えて観てました。
    近頃ではその家の前を通ると、外壁に「深情さびつく回転儀」
    って字幕が浮かび上がっちゃうくらい、取り憑かれてますわ(笑)。

    2009/10/20 23:36

    >地下室で妻が見たという目隠しした子供というのも、1人でなく5人のことなんでしょうかね。
    子供って(笑)。

    子供の話は昔ではなかったでしょうか?現在はそれなりに大人になってるかと・・。
    違いましたか?

    >最初に私も、この設定を考えてたんです。2日目のバージョンを観たら、このあたりの謎解きがされていて、この推理がひっくり返るんですなー(笑)。しかし、もう一度別のバージョン観てひっくりかえったら、どないしょう(笑)。

    な、なんと?!
    これは全部観ないと解らない設定なんでしょか?
    それとも決まったストーリーははじめからないとか・・。だとしたら殴ってやりたい。笑


    2009/10/20 17:48

    >みささん
    ありがとう!(笑)

    >ワタクシ、最初に出てくる5人のチャレンジャー自体が5人の目隠しされた子供だったのではないか、と思っています。
    だから、他に4つの家がある。という形かなと・・。

    おー、そうか。そうですね。さすがです。ありがとう。「子供」にだまされちゃった。
    緑色の屋根の家のほかに4棟があるのは前の台詞でわかるので、
    わざわざ「4つ?5つじゃなくて?」という兎五郎の台詞は混ぜっ返すようで、
    いらないのに、と思っちゃう。
    4つの家を考えるとき、5人のいる緑色の屋根の家のことは考えないほうがいい。
    でも「緑色の屋根」の家も虚像なのかなー?うーん。
    地下室で妻が見たという目隠しした子供というのも、1人でなく5人のことなんでしょうかね。
    子供って(笑)。

    >蒼(七味)がいう「私には4棟の家が残された」は、父親のいう「本物は一つだけ」からかりると、4棟に見えるけれど本当は一つしかない。ということなので、葵(志賀)は「私はこの家をもらったの」と1軒のように言っている葵(志賀)自体、虚像なのかと考えました。

    なるほど、そうですね。そう考えると納得できます。

    >次女に2人の妹がいるけれど長女は亡くなったのかと。あの殺された女性が長女だったのでは?だから今は3人の娘しかいなくて、2人の妹に残した家はここにある4棟ではなく、他の山間の場所なのかと。どうやら2人の妹は次女アオイと疎遠になってるらしいから。そして説明にはここと限定してないし、ここにはアオイに残した4棟の家という設定だから。

    最初に私も、この設定を考えてたんです。2日目のバージョンを観たら、このあたりの
    謎解きがされていて、この推理がひっくり返るんですなー(笑)。しかし、もう一度
    別のバージョン観てひっくりかえったら、どないしょう(笑)。

    2009/10/20 13:39

    ワタクシ、最初に出てくる5人のチャレンジャー自体が5人の目隠しされた子供だったのではないか、と思っています。
    だから、他に4つの家がある。という形かなと・・。

    蒼(七味)がいう「私には4棟の家が残された」は、父親のいう「本物は一つだけ」からかりると、4棟に見えるけれど本当は一つしかない。ということなので、葵(志賀)は「私はこの家をもらったの」と1軒のように言っている葵(志賀)自体、虚像なのかと考えました。

    次女に2人の妹がいるけれど長女は亡くなったのかと。あの殺された女性が長女だったのでは?だから今は3人の娘しかいなくて、2人の妹に残した家はここにある4棟ではなく、他の山間の場所なのかと。どうやら2人の妹は次女アオイと疎遠になってるらしいから。そして説明にはここと限定してないし、ここにはアオイに残した4棟の家という設定だから。

    こんな風に考えていました。だってフライヤーにはヒントが散りばめられてる。
    5人の子供。4つの家。3人の娘。2つの虚像。1つの実像。・・・・と。

    きゃるさんはどんな風に感じましたか?

    2009/10/20 13:11

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