『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』 公演情報 DULL-COLORED POP「『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』を観た
    正直言ってサラ・ケインにはあまり興味がない。読み進めてしまうとこちらの精神が捕り込まれてしまうからだ。笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    しかし、ワタクシの意に反して「4.48サイコシス」を観る機会は多い。(^^;)
    たぶん、この戯曲は、読む者を惹きつけてやまないし、演出家をも惹きつけてやまないからだろう。
    謎めいた数字を冠した精神病(サイコシス)を表題とするこの作品を観ているうちに、ワタクシ自身がいつしか数字に囚われて100から7を引いた数を数えてたりする。(苦笑!)
    原本はわずか数十ページしかない戯曲で配役もなく台詞の振り分けもなく、詩のようなことばが散らばっている。サイコシスな女性と医者と思えるような人物が登場し、そして点線・・・・・・・・・のみ。

    作家は4時48分に目覚めてこの遺書のようなものを書いて鬱と自殺願望にとりつかれて自殺した。

    そんな危険で奇妙な魅力を矛盾や混乱で表現していた舞台だったと思う。この物騒な戯曲は演出家の感性で表現するしかないのだと思う。そしてその表現が頂点に達したとき鋭利な刃物のように私たちの心に突き刺さる。

    今回の登場人物はサラ・ケインとサイコシスな女性と医者と思えるような人物の3人を二人が演じる。

    ただ私感だがサイコシスな女性役にはもっと痩せた病的なキャストが欲しかったところ。今回の戯曲はキャストとその空気感で完璧なものになる。
    やっぱ、何かに摂りつかれたか・・笑



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    2009/10/14 10:34

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  • きゃる>

    >DULL-COLORED POPはこりっちでは凄い人気ですね。

    主宰の谷が集客する戦略も上手いし、一つ一つの公演が発するカラーの違いも巧みです。
    たぶん、前作とは違う演出に常にチャレンジしてるのかと。

    >「マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人」(これも観たかったんだけど日程的にNGでした)も、みささんのレビューに注目して楽しく読ませていただきました。

    有難うございます。「マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人」は谷の脚本でした。
    この芝居は前列で観劇したのですが、役者の立ち位置を演出家が見落としたのでしょうね。
    中央に座った方は良く見えたのでしょうけれど、両サイドからは柿のまゆみさんの大切なシーンが見えなくて、ワタクシにとってはものすっごいストレスとなりました。
    今でも思い出すと悔しいです。あんなに悔しい思いをしたのは初めてかも。
    ワタクシの隣に座ってた方にこのことを聞いたら、彼女は「見えなくても時に気にならない。」とおっしゃっていました。芝居に対する情熱が違う!(苦笑!)


    >みささんのレビューは、自分が観にいけなかった芝居でも「観に行けた人はいいなぁ」という羨望と後悔を感じさせないというか、一緒に観たような錯覚を起こすほど読んでいて楽しいし、ポイントがはっきり書かれているので納得できるんですよね。そこが人気の理由だと思います。


    をを~!!!(^0^)
    なんと嬉しいお言葉!いやー、今日一日幸福でいられるなーーー(0^)


    >谷賢一さんは若くて才能のあるかたのようだから、これからもどんどん書いていくんだろうし、清水さんも女優として活躍の場を広げていくのでしょうね。

    彼はちょっと突っ走り過ぎました。他の劇団が年に2回公演するところを、彼は2~3倍のスピードで激走していました。その分、精神は消耗するはずです。少し休養してまた、直ぐに戻ってくる気がしますよ。他もそういう劇団は多いです。この世界は気が休まる暇もなくて先が見えない。数学のテストのように確実な点数で図られることもない。いったいどこまで走ったらエンゲキという名の確実なものはあるのだろう・・。なんて、ついつい考えてしまいがちです。
    しかし、芸術とはそういうものです。絵画も小説も演劇も、終わりはないんです。
    終わりがないからこそ、私たちはその瞬間瞬間を感動して泣いたり笑ったり、時には人生を振り返ったりしながら、元気や少しの希望を頂いて、現実の世界に戻ってくるわけです。
    そういう意味では舞台は私たちの癒しです。
    その癒しを提供する仕事にかかわっているだけでも誇れるというものです。

    >清水さんはぜひ今後観てみたい女優の一人です。

    ええ、これから客演で活躍するでしょうから是非!(^0^)

    2009/10/15 10:55

    サラ・ケインはSPACの「春の芸術祭」に行った折にも
    時間の関係で選べなくて、この公演も日程的に行けなくて
    どうも縁が無い(笑)。次の飴屋さんで観られるかな。
    DULL-COLORED POPはこりっちでは凄い人気ですね。
    「活動休止記念作品」と銘打っちゃってるところがまた凄い(笑)。
    自分の周囲には小劇場ファンが少ないのであまり話聞いたこと
    ないんですが。この公演もそうですが、この前の
    「マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人」(これも観たかった
    んだけど日程的にNGでした)も、みささんのレビューに注目して
    楽しく読ませていただきました。
    みささんのレビューは、自分が観にいけなかった芝居でも「観に行け
    た人はいいなぁ」という羨望と後悔を感じさせないというか、一緒に観た
    ような錯覚を起こすほど読んでいて楽しいし、ポイントがはっきり書かれ
    ているので納得できるんですよね。
    そこが人気の理由だと思います。
    谷賢一さんは若くて才能のあるかたのようだから、これからもどんどん
    書いていくんだろうし、清水さんも女優として活躍の場を広げていくのでしょうね。
    清水さんはぜひ今後観てみたい女優の一人です。

    2009/10/15 07:24

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