私の恋人 beyond 公演情報 オフィス3〇〇「私の恋人 beyond」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    かなり面白かった。大林宣彦の『海辺の映画館』や今敏の『千年女優』を想起する、時空間を転生し駆け巡るラブストーリー。
    2015年上田岳弘による小説刊行、2019年舞台化、今回はバージョンアップしての再演。
    渡辺えりさん67歳、小日向文世氏68歳が、のん28歳と遜色なく歌い踊る音楽劇。洞窟のクロマニョンからナチス収容所から満洲から病院から時計屋からオーストラリアの荒野から、世界中をコスプレ三昧で疾走。10万年の時を越えてまだ見ぬ“私の恋人”を探し続ける“行き止まりの旅”。
    早着替えの連続で一体何役やったやら、めくるめく世界線とキャラクターがカオティックにばら撒かれる。

    アンサンブル的に脇を固める天使達4人が更に素晴らしい。このスピーディーな演出をつけられる渡辺えりさんの腕前。
    山田美波さんはMAXのLinaっぽい長身、奈良美智(よしとも)の描くしかめっ面の子供のイラストに似ている。兎に角インパクトがある。
    坂梨磨弥さんは松岡茉優っぽい見事なバレエダンサー。
    関根麻帆さんは福島弓子っぽい顔立ちで元気満々走り回る。
    松井夢さんは何となくあーりんっぽい愛嬌。

    矢張り、のんの存在感はずば抜けている。彼女以外がこの役をやると全く別な話になるだろう。替えの利かない唯一無二のカリスマ性。内面が全く想像つかない。これぞ“純少女”か。アイドル・アングラ。
    ひたすら弾き続ける三枝(みえだ)伸太郎氏のピアノが最高。

    0

    2022/07/09 14:52

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大