寝盗られ宗介 公演情報 ★☆北区AKT STAGE「寝盗られ宗介」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     つかが己の劇団責任者しての位置を宗介に被せ、戦国期から登場した歌舞く者、即ち名詞としては江戸の歌舞伎に連なった概念を、歌舞くを動詞として演劇作品に仕立てた作品と観た。この作家の精神を見事に汲み上げ,
    つかの持っていた天才としての才能を今作の舞台表現の随所に鏤めた演出、この演出にキチンと応えた役者陣の殺陣を含めた演技に心から拍手を送る。 ベシミル!

    ネタバレBOX


     つかは基本的に脚本を残さないという姿勢で演劇に関わった人だった。遠慮のない口の利き方を先輩作家・劇作家に対してもしていた。その態度を彼が存命中、作品を観もせずに嫌っていた自分は、今作は今回初めて知った。彼の死後、つかと関わっていた方々とも知り合い彼の作品を観るようになって上演回数の多い作品は拝見してきたが今作はそれほど上演回数は多くない。だが、恐らく今作を深く理解している北区の北とぴあに関わっている人々の作家個人に対する付き合いや亡くなって以降の更なるつか及び彼の残した作品への追及への成果が今作に見事に現れている。作った側としてマダマダ未完成という想いはあろう。然し乍ら努力の成果はキチンと現れている。此れ迄の努力に応じ、考え得る高い完成度と単に上手いというレベルを超えて個々の役者陣のわざとらしさを感じさせず同時に観客の心を鷲掴みにした演技力の高さ、幅、深みに酔いしれることができた。感謝する。

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    2022/07/09 11:35

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