絶対に怒ってはいけない!? 公演情報 劇団チャリT企画「絶対に怒ってはいけない!?」の観てきた!クチコミとコメント

  • 映像鑑賞

    満足度★★★★

    チャリT企画特有の「テーマ追求型演劇」の匂いがしない公演だった。今作のテーマが「パワハラ」であった事と関係がありそう。「乱暴な態度・言動」なんてものはどこにでもあり、普遍的だ。映画界、また演劇界のパワハラ・セクハラが話題になっているが、時代の過渡期にあって、パワハラを単純な善悪論で解決しようとするのでは、本質的な解決と限りなくズレて行く気がしてならない。
    正しさが蔑ろにされた不透明極まりない政界、霞が関をお上に頂きながら、そこだけスッキリと「善悪」が見え、ある者が批判の的になる状況は甚だ怪しい。
    この芝居では、やはり劇団を率いるリーダーの態度が、最悪の結果を招く顛末である。だが断罪型の結論をうまくかわしていて、後味は悪くない。

    ネタバレBOX

    劇団が今度やろうとしている平和のためのリーディング企画の台本について、やり取りする場面が中盤にある。この中で「戦争」をウクライナ戦争にとどめず、米国による侵略以外の何ものでもなかったイラク戦争にも言及した元台本に対し、知名度の高い客演女優が注文を付ける場面だ。このイラク戦争が、「大量破壊兵器は見つからず、あの戦争は誤りだった。日本はこの戦争を支持した(実際自衛隊を派遣した、が誤りだったとは総括していない)」代物である事をしっかり台詞に入れ込むなどはやはりチャリT、抜かりない。

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    2022/06/25 02:50

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