実演鑑賞
満足度★★★★
『黄色いゴンドラ』
凄い才能。ウォン・カーウァイの登場時みたいな。触れるもの皆黄金に変わり、未だ誰も観たことがない作品世界の扉が開かれる。
よくある設定の三人芝居なのだが、辿り着く到達点に驚く。一体ここは何処なんだ?数十分の観劇(しかも初日2000円!)で相当参った。これは是非観に行った方がいい。コメディとしても秀逸。
山本直樹のエロ漫画みたいな開幕で、東京から田舎の実家に帰ってきた無職引き籠もり駄目男(坂本七秋〈ちあき〉氏)が寝たきりの父親の訪問介護のヘルパー(小久音〈さくね〉さん)に恋をする。その女性は天然?というかかなり頭が悪く、会話もなかなか成立しない。これシナリオなの?と驚く程、自然に間の抜けた噛み合わない会話のラリー。駄目男の叶わぬ恋模様かと思いきや、全くそんな話ではない。宇宙論だ。