実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/06/12 (日) 15:00
23年ぶりに観たが、若さを感じた舞台だった。面白い。140分。
野田秀樹が蜷川幸雄に依頼されて書いた戯曲だが、蜷川版(コクーン)と野田版(世田谷パブリックシアター)が同時に上演され話題になった作品を、今回は杉原邦生が演出したが、過去の両作とも観た者として思い出しつつの観劇だった。ミズヲ(成田凌)とヒメ女(葵わかな)の淡い恋を描きつつも社会性のある内容が印象に残っていたが、丁寧に伏線を張りエンターテインメントとしてもしっかりした作品である。今回は主軸となる葵の若さが光っていたと思う。初舞台の成田は前半やや上滑りな印象があったが、後半の葵との2人のシーンから安定し終盤をしっかり背負った。ピンカートン未亡人を演じた南果歩とその娘を演じた前田敦子の母娘コンビのブッ飛び振りも興味深く観た。
野田版で野田本人が演じたヒィバアを演じた白石加代子はさすがの貫禄だったが、カーテンコールで一人一人舞台後方から走って来るのは、ちょっと気の毒。お決まりのように3回のカーテンコールをするのも…(ー_ー);。