マがあく 公演情報 シラカン「マがあく」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    あるお部屋のお話。

    ネタバレBOX

    ドミノの舞台美術は触れたら倒れるのではないかとドキドキしましたが(固定しているのかもしれないけれど)、誰も触れませんでした。狭い空間にたくさんの俳優がいて、大きく動くシーンもあるにもかかわらず、です。広くはない「部屋」の空間を俳優達の身体が把握していて、そういった空間の感覚が第7番目の登場人物である「部屋」にリアリティを持たせていました。効果音や、マイム的な動きなどもふくめ、そういった細部の積み重ねが、劇空間をつくっていたと思います。

    そのなかでの登場人物たちは、理不尽な主張の応酬だったり、あえて(だろう)わざとらしいせりふ回しといったいくつもの「違和」を登場させます。
    違和感はあるけれども、なにかが起きそうなほどはなにも起きないので、そのもやもや感が居心地悪くもあり、その居心地悪さが面白くもあり、その面白さがすこしだけ物足りなくもあり、でもその物足りなさがクセになりそうでもあり……独特の不思議さをもった作風でした。
    たとえば、不思議なゆっくりしたテンポでしゃべり、不思議にズレたテンポで会話する人物と一緒にいると、ちょっとクスリとしてしまうような、そんな感覚です。「なんだか、この人、好きだわぁ」と言いたくなるような、愛しい作品でした。

    0

    2022/06/16 06:04

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大