ネオンの薬は喋らない 公演情報 人間嫌い「ネオンの薬は喋らない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     途中、途中での物語へ引き込む力は相当にあり、どのようなところに着地するのだろう・・・と思いながら観ていました。
     最後の暗転のとき、ここで終わり・・・と思えましたので、それなりの納得感は得られたのだと思います。
     観に来てよかったと思いました。

    ネタバレBOX

     かれんさんは、女の人で、モカさんは、女の子。
     現実の社会であれば、コワイ街の中、下園さんが言うように、モカさんは傷ついていそうなのだけれど、モカさん本人が言うとおり、「少女漫画」を読んでいる「女の子」であってほしいなぁと思いました。

     かれんさんは、とっても魅力的だったのだけれど、ネックレスやピアスのエピソードなどから思うに、実際に付き合うにはたいへんそうな人。
     かれんさんは、モカさんのことを思ってはいるのだけれど、モカさんに思われていることには気づいてはいないのかなぁ・・・かれんさんは妹との結びつきだけでは安定するには足りないのかなぁ・・・他方、モカさんが夜遅くまでお姉さんを待っている背景には、家庭の事情等があったのかなぁ・・・など、観ている中で、いろいろ考えてしまいました。

     友達のことを思ったり、傷ついたって前澤さんに素直に告げることができたモカさんは、みんなのなかで、よりナチュラルな存在であったように思います、他者を受容する存在である前澤さんに次いで。

     深夜薬局にはいろいろな方々が、薬をもらうためだけではなく、さまざまな痛みの緩和を求めて訪れるのでしょう。そういう場が、平石さんが言うような「夜職の人」が闊歩する町には必要なのでしょうね。

     ミニマムな構成にするのなら、前澤さん、なるみさん、かれんさん&モカさんの4人芝居でも成立しそうに思いました。
     なるみさんを、ナチュラリストの家庭の子として、おとしめるようなエピソードはなくてもよかったんじゃないのかなぁ・・・「ロキソニン」と言い切ってしまうなるみさんの現在の現実社会への対処法を際立たせるためだったのかもしれないけれど・・・
     ・・・以前、下園さんに近い仕事をしていて、麻取の方とも接触があった自分には、いろいろ思うところはあるのだけれど、私的には下園さんとは関わりたくないなぁ・・・こういう人、その手の職場にはよくいるのだけれど、分かっているようで分かっていない人のようなので・・・・・・って思わせるところも、ねらいどおりで、脚本がよく練られているところなのかもしれませんね、モカさんへの想いを深めるよう導くために・・・o(^-^)

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    2022/06/10 17:36

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