実演鑑賞
満足度★★★★
役者・藤原珠恵のセルフプロデュースである藤原たまえプロデュースのコロナにより延期されていた『GIRLS TALK TO THE END』を5日下北沢のシアター711で観た。これは、藤原珠恵も所属する兎座というユニットから、知人でもある古川奈苗が出演していた関係からである。
とある高校のダンス部の顧問タベ先生が、生徒達に一言も無く突然辞めた。ダンス部の部員6人は、タベ先生が辞めた原因をあれこれ推測するうち、先生が生徒と付き合っているというたれ込み電話があったことを突き止める。そうなると、一体だれと付き合っていたのか。ダンス部の6人はそれぞれを疑い始める。実際に付き合っていることを薄々気づかれていたり、交際を迫っていたところを聴かれたり、たれ込み電話をかけたのが誰なのか。真相は分からないまま・・・・
時は十数年経ち、情報通として部で知られていたマイコの提案で、元部室で同窓会を開く事になる。驚きは、部員の一人だったチエが母校の教師になっていたこと。いや、驚きは、タベ先生の思い出話が意外な方向に。実は部員の一人がタベ先生と結婚し離婚していたこと。そんなタベ先生をストーカーしていた者もいるかと思えばタベ先生の子供を妊娠している者がいたり。
その同窓会を開いたのはマイコで、実は余命短い病気なので生きているウチにみんなに会いたかったからだと言うのだが、その告白を聞いたときの残りのメンバーの衝撃の軽さに?と思っていたのだが、最後の最後に今タベ先生と付き合っている者が誰なのかを突き止めたあたり、余命短いというのは情報通のマイコの作り話だったのかも。これは観る者の解釈次第だろう。
それにしても、タベ先生の現在の相手が、高校時代でも現在でも仲間からタベ先生との仲を全く勘ぐられなかった唯一の存在・ジュリであったとは。
注意深く観ていると、色々な伏線が仕組まれている話で75分はあっという間に過ぎていった。
わが古川奈苗はそのマイコを巧みに演じていて感服。というより、出演者6人みんなが個性の生きた役どこ演じていて観ていて面白かった。笑えるシーンやダンスシーンもしっかりあって、楽しい時間だったと言える。藤原たまえプロデュース、恐ろしや!!