トラベリング・オン・ザ・シャーレ 公演情報 カムヰヤッセン「トラベリング・オン・ザ・シャーレ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    徹するということ
    この物語を見て、いったい北川はどんな事を観客に伝えたかったのだろうか?という疑問にぶち当たる。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    バック・トゥ・ザ・フューチャーのような物語。

    医師の大坪はマルボウイルスのワクチン開発をしたのは誰か、を知る為に時空交通局の津田に騙されて過去に行く事に・・。
    過去の世界では未来から過去に来た人が口出ししてはいけない。つまり、古事不干渉という言葉にがんじがらめにされて、大坪は自分の意見を述べる事も出来なかった。
    過去の病院ではマルボウイルスに感染している患者は粗末に扱われ、とりあえず投与される薬を頼りに生きていた。そんな患者たちを診て、大坪は「ワクチンを作って一人でも多くの人を助けたい。」と思うようになる。
    やがて、大坪はワクチン開発をしているうちに自らもマルボウイルスに感染している事が解る。

    これって、歴史的にも有名だけれど、破傷風ワクチンを開発して、自分も感染症にかかって死んでしまったフランス人医師ガストン・ラモンや他のワクチン開発でも似たような話って多いよね。

    結局薬局、未来からやって来た大坪はマルボワクチンの開発に成功したのは自分だった。と気付く訳だけれど、未来から来た人間が過去の世界で亡くなって未来に戻れない。って設定はどうなのだろうか?
    こうゆう物語って歴史を変えちゃいけない訳でしょ?それとも芝居だからいいのか?
    すると・・、未来の大坪は何処行った?の話になるわけよね。
    そんでもって未来での大坪の同僚は大坪という人物の記憶が消されたわけではなくて、ちゃんと覚えてる。
    同僚の記憶が消されちゃって、大坪自身は未来では存在しませんでした。ってことなら納得できたのだけれど・・。

    腐って人間じゃなくなったけれど命になって旅をする。ってセリフ自体もあまりにもエグイ。
    北川の脳裏には大学生の時に友人を亡くした記憶が離れないのだろうか?
    更に北川の最後のセリフも聞き取れない箇所があって、それもストレスを感じる。

    いあいあ、ワタクシ思うのだけれど・・脚本家と演出家に徹したら?と思ってしまう。あれもこれもやっちゃうと大成しないような気がするよね。老婆心ながら・・。

    竹井の若い頃の名前・神原が大坪と関わっていた事実を懐かしむ未来の同僚たちの感情が痛いほど切ない物語でした。

    それでも笑える箇所はあり、ニンゲンの滑稽さや狡さをストーリーに盛り込み、2000~1500円の公演料には拍手を送りたい。貧民も惜しみなく観られるというものだ。

    個人的には藤沢女医(今城文恵)のキャラが好き!(^0^)






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    2009/09/07 21:10

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