ドリアン・グレイの肖像 公演情報 世田谷パブリックシアター「ドリアン・グレイの肖像」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    耽美
    耽美主義なのだ。
    だから、山本も加納もやりすぎない。感情が高まる場面でも、ぐーっと高揚していって、ふといなされる様な感覚。
    それでいて、というか、だからこそ、非凡な美しさと凡庸な精神のドリアンがきっちりと演じられている。
    ウォットン卿も、もっともっと癖のある人物になるかと思いきや、案外普通のおっさんぽい。
    バジルしかり。どことなく表現を抑え気味の芝居。
    おどろおどろしい『耽美』の世界を期待すると肩透かしをくらうかもしれない。

    ネタバレBOX

    だからこそ、ラストのウォットン卿の表情が怖い。
    ドリアンの堕落がみじめで、切ない。
    そして、絵の変容を伝える視覚効果が不気味である。
    オスカー・ワイルドの世界観は伝えながら、あくまでも上品で、観るものの感覚に訴えてくる。
    私はこの演出、脚色は好きだ。

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    2009/08/29 00:28

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