関数ドミノ 公演情報 イキウメ「関数ドミノ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    粗筋から藤子・F・不二雄の『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』を想像したが、M・ナイト・シャマランの『アンブレイカブル』だった。
    2005年初演、2009年再演、2014年再再演。2017年寺十吾によるプロデュース公演。

    地方都市の交通事故、横滑りした乗用車の助手席部分と歩行者がぶつかった。歩行者には何一つ怪我はなく、逆に車は大破。助手席に乗っていた運転手の娘は意識不明の重体。その事故を目撃していた複数の人物が保険屋によって集められる。誰もが納得のいかない“神の奇跡”。一人の男が半生を賭けて導き出した「ドミノ幻想」理論について語り出す。

    ネタバレBOX

    『アンブレイカブル』は先天的に脆い骨を持って生まれてきた「ミスター・ガラス」がアメコミに耽溺する内に、自分の対極であるスーパーヒーローも実在するのではないか?と捜索する話。そんな人間を見付ける為に大規模な事故を自ら仕組み、生き残る者を調査する。

    今作は「ドミノ幻想」理論と云う架空の理論を掲げ、願いが全て現実化する“ドミノ”を探し求める男の執念。“ドミノ”と睨んだ者にHIV陽性の男を近付かせ、彼の力によって陰性に変わるのかを試す。男は仲良くなり友人関係を築くのだが、彼といて変わったことといえばやたらパンチラを目撃することだった。“ドミノ”の願いによってパンチラ目撃率が大幅に上がったのか!?それともただの偶然か?

    誰の視点による願いなのかがドラマの焦点。しかも“ドミノ”の力は半永久的なものではなく、時と共に移り変わる一時的なものでしかないという。誰にも確定不可能な、まさに妄想。ある一時期、神の力を手にしていたかも知れないという推測に基づく・・・、仮説。精神科医の言う通り、そんな妄想にしがみついていても全く仕様がないこと。不思議な事件(バグ)に拘り過ぎて全てを台無しにしてしまうパラノイド(偏執狂患者)のような話。

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    2022/05/25 14:58

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