実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/05/20 (金) 18:30
キャリル・チャーチルの傑作をワークショップ型式で積み上げて上演。プレビュー公演だが、やはり面白い。(3分前倒し)90分(休み13分)78分。
85年にPARCO/劇団青い鳥で上演されたのを観てスッカリ気に入り、上演される度に可能なら観て来たが、その中でも出色の出来と言える素晴らしさだった。1幕はヴィクトリア朝のイギリス植民地であるアフリカが舞台で、2幕はその100年後のロンドンだが登場人物は25歳しか歳を取っていない、という本作の「システム」が活かされた舞台になっていた。(主に)女性の(性の)解放を扱った作品と見えるが、終盤のベティの独白でそれがより明らかになる、というのは95年のメジャーリーグでの上演で初めて強く感じた。その時のベティは確か高畑敦子だと思うが、本作でその役割を演じた水野小論からは、その時に近い感覚を感じた。それと、1幕でジョシュア、2幕でキャシーを演じた兼田利明も見事だった。いや、役者みんな見事だった、です。
プレビュー公演ということで、若干の不手際があったが、それが気にならない出来。加えて、無料のプログラムが間に合わなかったので後で郵送します、という辺りの良心的な姿勢に感銘した。