毒の品格
吟味された美しい言葉と、野蛮な色気を満喫。
エグイようでいて、必ず一筋の品格が漂うという不思議な味わい。
七味さんの存在感が眩しい。他の俳優も、皆、好演。
客電落としで流れる、カヴァレリア・ルスティカーナのインテルメッツオ。
本編とは直接関連ないのだが、カヴァレリア・ルスティカーナというオペラはドロドロの三角関係の仕立てなのに、このインテルメッツォとフォアシュピールの2曲は、泣きたい程の透明感をたたえているのが特徴だった、と、ふと思い出した。
この相反するものの同居は、この作品にも通ずるものがあるように思った。
私は最前列で見たのだが、後ろの方の人は床芝居になると殆ど見えなかったらしい・・。劇場の構造とはいえ、この点は残念だ。
余すところ無く見たい人は、ぜひ前の方で。