僕は歌う、青空とコーラと君のために 公演情報 ヒトハダ「僕は歌う、青空とコーラと君のために」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    歌って踊ってけんかして、笑って怒って嗚咽する。戦争から帰ってきた男と、戦争に行く男と、息子を戦争で亡くした女。そこに、朝鮮戦争で家族も国土をめちゃめちゃにされた朝鮮人密航者がとびこんできて、すべてがぶつかる。極上の社会派エンターテインメント。すばらしい。「きらめく星座」や「父と暮せば」など井上ひさしの傑作と肩を並べる舞台だった。

    デブをネタにして舞台を引っ張るファッティ役の桜井章喜が、最優秀男優賞もののトリックスターだった。ロッキーの浅野雅博は朝鮮人元特攻隊員の「生き残っても地獄」という苦しみもだえる独白が圧巻だった。
    舞台にピアニストが出て、俳優と一緒に演奏する。2時間10分休憩なし。

    ネタバレBOX

    日系2世アメリカ人のハッピー(谷口幸雄)は朝鮮戦争から左腕を失って帰ってくる。アメリカの戦争犯罪、虐殺行為を知って、夢も希望も失い、こころもぼろぼろになって。この役の大鶴佐助が、戦線の明るく無邪気なハッピーが、復員後は何を見ても笑えない、昔の仲間とも目を合わせられない、戦争の前と後の変化ぶりを無理なく見せた。
    梅沢昌代歌う「オーバー・ザ・レインボー」も素晴らしかった。

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    2022/04/27 23:10

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