風を継ぐ者 公演情報 演劇集団キャラメルボックス「風を継ぐ者」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    手堅く安心して観られる。
    史実云々ということではなく、新撰組の沖田や土方、近藤についての最大公約数的なキャラクター設定をもとに、池田屋や蛤御門などの史実を少し交えながら、物語を手堅く見せてくれた。

    笑いも適度に散りばめられていて(決して好きなタイプの笑いではないが)、物語の進め方がうまく、退屈はしない。2時間ちょっとの上演時間もあっという間だった。

    ネタバレBOX

    小金井から見た(つまり日記が物語の中心となっての)、群像劇なのかと思ったが、どうもそうではなかった。立川が主役としては、その人となり等が伝わってこなかったし、扱いが薄い。
    沖田のエピソードが際立ちすぎてしまったと思う。沖田の恋よりは、主人公であろう立川の恋のエピソードにすれば、立川がもっと活きてきたように思える。

    沖田や土方、近藤という、すでに名前だけですでにキャラが立っている者たちの描き方は、もっと控えめにして、立川や小金井など、名もなき隊士たちにスポットを当てるべきではなかったのか。
    いや、沖田や土方、近藤を知らない若い世代には、今回のほうが丁寧なのかもしれないが。

    それにしても、立川は文字通り走っていたが、時代を走り抜けた、という感じがしないのが一番残念。
    確かに、爽やかで楽しい舞台だったのだが、中心となる軸を明確にして、じっくりと見せてほしかった。

    また、医者の家庭では明るく楽しい雰囲気を出そうというのはわかるのだが、あまりにもはしゃぎすぎで、ドタバタで、ちょっとなぁ、という感じ(変に踊ったりはないだろうと)。

    『容疑者x』でも思ったのだが、物語を進行させるため、あるいは後日談を知らせるのに、誰かが何かを読んで話すというスタイルは、たまにならばいいと思うのだが、ちよっと安易な印象を受けてしまう。

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    2009/07/29 04:00

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