実演鑑賞
満足度★★★★★
あらゆる面において革新的作品であり興行形態でした。 #グレグレ2022
「グレートフル・グレープフルーツ2022」
2022.4.14(木)から4.17(日)まで。
池袋シアターグリーン ベースシアター。
照明・舞台映像制作会社 LICHT-ER (リヒター)の、阿部さんが、プロデュース。
俳優の塩崎こうせいさんが、初演出。
脚本は「おぼんろ」主宰・俳優の、末原拓馬さん。
通常の公演とかなり違う点は、
制作過程を、リヒターさんのyoutubeで、配信し、
場当たり(テクニカルリハーサル)を、
劇場に、一般観客を入れて見せたこと。
仕込み(劇場入りし、舞台を組み立てて行く)も、
公演中の、スタッフさんに寄る、アフタートークも、配信。
本公演1公演分も、期間限定ながら、無料で配信。
普段見ることのない、スタッフワークの、長時間に渡る、定点での配信。
粛々と、緻密に、作業に徹する姿。
全てのスタッフさん、キャストさんが、
志を高く持ち、作品の意図を共有し、
より良い作品を、観客に届けようと、
常に創意工夫、変化させ、意識を高め、「活きた舞台」を届けて下さった事に、感謝致します。
舞台の前後、舞台の外で、上で、まさに「生きる」ということ。を見させて戴きました。ありがとうございます。
初演グレートフル・グレープフルーツは、2017年に、八幡山ワーサルシアター(現在は閉館)にて、観劇。
2022年版は、劇場は池袋シアターグリーン・ベースシアター。
キャストもフルオーディションで、刷新。(一部キャストは同人物)。
脚本の骨子は、ほぼ変わらずなのだが、
プロデュース団体、キャスト、劇場サイズ、演出も異なると、
これ程までに、違う印象になるのかと、驚く。
高さを利用した、セット。背景に、手書きの文字&文字が書き連ねられた、ダンボールや紙を貼り、
主人公の複雑な内面を暗喩し、
それを利用して、映像や、照明で、場所や、奥行きを表現。
音響で、心理を突いて、
衣装で、各キャラクターのテーマを表していて、見事でした。
初演時は、出演者5人で、様々な人物を演じ分け、
舞台セットは、敢えてシンプルに、
印象的な照明や音響、作中で重要な役割を果たす、生歌・演奏などで、
作品世界を表現していた。
2022年版では、出演者を6人に、一部役柄を演じる、性別も変更。
主人公の、大人と子供時代を、2人で演じ分ける事で、
複雑な想いを内面に抱えたまま、大人になった今の主人公の事が、より分かり易くなった。
性別変更した役も、雰囲気が合っていた。
主人公ヒカリ・ヒカリの子供時代・ヒカリの父親・テルオ・カゲヒコ・クヅ丸。
それぞれに、熱演であり、怪演であり、快演でした。
最初は、複雑怪奇に見えた物語も、
人を救う・人に巣くう、光と闇の物語。
初演、2022年版、どちらのグレグレも、とても良い舞台でした。
ありがとうございました。
スタッフの皆様・キャストの皆様の、新たな作品を楽しみにしています。
2022.04.19(火) 15:38
4.15(金) 14:00の回と19:00の回 観劇。
トランクウィル 記する。