茶の間が水浸し【4月14日~17日公演中止】 公演情報 吉祥寺GORILLA「茶の間が水浸し【4月14日~17日公演中止】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    『ドント・コールミー・バッドマン』とか『だからビリーは東京で』にグッと来た人には通じるものがあるかも。
    「痛みと憂いの雨が降り続け、何処もかしこもひたひたと浸水し水が溢れ返っていくようだ。これ以上、水嵩が上がればもう息が出来なくなる。このままでは俺は溺れてしまう。助けてくれ。」みたいな話。
    学校でも家でもひたひたと水が迫って来る。何処にも逃げ場はない!そんなリアルな感覚は皆が思い当たるもの。
    主演の平井泰成氏を見ていて、令和のカリスマ(依代)のようにすら思えた。amazarashiの秋田ひろむのように、何かを象徴しているのか?この人を使って今何を発するべきなのか?『コインロッカー・ベイビーズ』のハシのように「これが僕の新しい歌だ」なんて決めて貰いたい。

    初期の石井聰亙とか森田芳光の感覚。高三で学校に通えなくなった主人公はフリースクールに転入。そこは通信教育と通学が半々、担任(鳥居志歩さん)に誘われ演劇部に入ることに。犬のジョン(日下麻彩さん)が語り部となり、彼のゴボゴボと水の音に苛まれる青春が語られる。

    前半は凄く好き。

    ネタバレBOX

    ラストの舞台では自身の家庭をモチーフにして、それを実の両親が眺めるくだりなんか欲しかったかも。リスカ少女、山下真帆さんのキャラをもう少し固めた方が良かった。

    一発目の浸水で小さなプラスチックのボールが散乱。青、水色、白とそこらかしこに散らばった。だが二発目も同じ手法だと舐められる。二発目は本物の水であるべきだった。(諸事情あるだろうが)。『マグノリア』のあっと驚くラストのように、登場人物達のにっちもさっちも行かない切迫した状況を引っ繰り返す、「もう何もかもおしまいだ」のタイミングで発生するべき。

    冒頭に記した前述のニ作品が如何に優れているか、と云うこと。駄目な点を差し引いても打ちのめされ圧倒された感覚があった。今作は中途半端に話を畳もうとし過ぎたか。先に決めたラストに合わせていった感じが拭えない。作家の意図を無視してキャラクター達が傍若無人に存在しなくてはいけない。「いや、これじゃ纏まらないじゃないか」、という作家の悲鳴が聴こえる作品こそ嘘がない。

    初日以降全部中止となってしまった。残念。平井泰成氏は最高だった。

    森崎真帆さんへの脅迫状が原因とのこと。酷い話だ。

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    2022/04/14 06:28

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