いつだっておかしいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校 公演情報 ロロ「いつだっておかしいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    子供のしっぽと大人の萌芽
    あちらこちらの評判をうかがって
    楽前日に拝見。

    物語の仕組みが見えるに従って
    ぎゅうぎゅうの場内が気にならないほどに
    惹きこまれました。

    登場人物たちが見つめる現実や未来に潜む鋭角なエッジ、
    でも切り落とされたものに子供のしっぽが残っているのが
    すごくヴィヴィッド。




    ネタバレBOX

    ロロは前回の15MINUTES MADEで観て
    既存の感性をすっとのりこえたところに
    惹かれた劇団。

    女の子が提示する
    小芝居の不思議な理不尽さや
    ギターを抱えた少年の歌が変わっていくあたりに
    子供からしだい脱皮していく姿が
    すごく瑞々しくつたわってきました。

    大人になるといろいろと美化してしまうような記憶なのですが
    そのヴェールをさらっとはぎとってくれるような力が
    舞台からやってきて・・・。

    風変りな転校生に見えるものが
    次第に少年に共有されていく姿がすごくよいのです。
    知らず知らずのうちに
    変わっていく少年や
    同級生たちの温度差になにかすごい実存感があって息をのむ。

    クラスの内側と外側がライティングで
    切り分けられているところも
    物語の枠をしっかり作っていて物語をぎゅっと締めていたようにおもいます。
    役者の切れもすごくよくて・・・。

    しっかりと歌える役者のいる座組のメリットも十分に生かされていました。終幕ちかく、「卒業写真」とプチパンクな歌が重なりながら場内を満たしていくのが圧巻。ベタな盛り上がりではなく、そこに先生や生徒たち個々の姿が切り取られているところにこの劇団の力量を感じたことでした。

    彼らの作り出すものをもっともっと見たくなりました。







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    2009/07/22 07:11

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