ツインテールドールハウス 公演情報 四日目四回目「ツインテールドールハウス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    この作家、こじらせてるな。大林宣彦とか『台風クラブ』とか、観た筈なんだが全く思い出せないあの辺の自意識暴走映画の数々。自主映画の与太っているあの感じ。それと共に松竹の誰にも評価されなかったが、観た人間の記憶深くにこびり付いた無名映画なんかの味わいも。特に何の説明もなく突き放される感覚が逆に心地良い。

    主演の“金曜日のアイ”さんは『翔んで埼玉』の二階堂ふみ似。自信過剰で何でも出来る。
    お嬢様役水落燈李さんは写真の撮られ方がエロい。(撮る撮られるは一方的な物だからエロスが成立するのか)。
    親友役は「ラビット番長」の鈴木彩愛(あやめ)さん。
    優等生役は井澤佳奈さん、ピアノは弾いているのか?
    カメラでしか他者と関われない自主映画顔の越石裕貴(こしいしひろき)氏が最高。こういうキャラの出現で男性客はホッとする。西海渡と云う名前であだ名はマゼラン。秀逸。
    誰も彼もが無意識のうちに何かに追い詰められて苦しんでいる。

    話は越石氏に撮影のモデルを依頼されたアイさん。その様子を覗き見ていた水楽さんもモデルを頼まれる。ツインテールのロリータ・ファッション。そこで事件が・・・。
    脇を固める鈴木さんと井澤さんが巧い。

    ネタバレBOX

    水楽さんは撮影終了後固まってしまい人形化。実家に電話すると「あの娘そういうとこがあるから。どんな形であれ幸せそうならそれでいい。」と突き放される。
    アイさんは自宅に連れて帰ってずっと世話をすることに。
    ある時彼女のおさげを解くと、彼女は動き出し御礼を言って帰宅していく。
    ラストは彼女の屋敷の庭園で行われている桜の会を訪ねて行き二人は再会する。

    レオス・カラックスの『ポーラX』と云う映画があって主人公は“真実”を文学にしようともがき苦しむ。そして最後に到頭気付いてしまう。偽物の自分が“真実”だと思って手を伸ばしていたものもまた偽物でしかないことを。「偽物の自分には偽物しか手に入らない」。
    人間の永遠のテーマである「自分と他人」。この病をこじらせていって欲しい。

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    2022/04/10 08:14

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  • ヴァンフルー様

    ご来場頂きありがとうございました。
    詳しくご感想を書いてくださりありがとうございます。
    役者一人一人へのコメントも、励みになります。
    今後もよろしくお願い致します!

    2022/04/12 08:12

    ヴァンフルー様

    ご来場頂きありがとうございました。
    詳しくご感想を書いてくださりありがとうございます。
    役者一人一人へのコメントも、励みになります。
    今後もよろしくお願い致します!

    2022/04/12 08:11

    ヴァンフルー様
    ご来場ありがとうございました!一人一人に向けてご感想くださり、嬉しいです。ありがとうございます!!

    2022/04/10 14:46

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