実演鑑賞
満足度★★★★★
ダイニングバーの一角でたむろする若い男女。
誰と誰がくっ付いた、早く次の彼女欲しい、他人の不幸話で盛り上がる・・・皆が独自にぶっ飛んで、お互いにあけすけで軽薄。
若さ特有のどこにでもありそうな光景、いや絶対ここにしかない光景。
「なんか楽しそうだなぁ」と感じた瞬間からどんどん舞台世界が近寄って来て、本気で楽しくなってくる。
終始くすぐられ、我慢して、時折こらえきれずに笑ってしまう感がイイ。
こんなに楽し気なのに「本物の愛が欲しい」「友情が欲しい」枯渇感、ほんのり哀しみを忍ばせているのがイイ。
何気に と言うか、ごく当たり前な感じで不思議SFなキャラクターも混在させる世界観はどこか「マチルダアパルトマン」を彷彿させ、その異色の存在感、能力でもって群像を引っ掻き回したり、妙にしみじみさせてくれるところがイイ。
明日も明後日も彼等がたむろっている続きの光景を観ていたいけれど、いずれバラバラになっていくんだろうなぁ・・・そんなふうに考えてしまうと何とも切なく愛おしくなってくる2時間でした。