キドクラッチ 公演情報 MCR「キドクラッチ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    正しい使用法
    近藤美月という女優は、用法用量を守って服用すると必ず効果を発揮する特効薬のような人。もはや一個人の固有名詞を離れて、この類の「狂った美女」キャラを総称するジャンル名になってもおかしくない。
    中川智明と吉田久代は対等なバカップルだったが、近藤は相手役の川島潤哉を踏み台にして暴れる役割で、あの川島が「正常な人」に見えるほどだった。
    この作品は正しく使ってる、と思う。

    ネタバレBOX

    以上の4人を前半に暴れさせて、笑わせる。
    だが話の核心は、小椋を巡る有川と櫻井の歪んだ、けれど悲しい恋愛風景にある。
    中盤、櫻井の口から構造を規定する決定的な台詞が語られて以降、ハチャメチャなエロスの海岸物語は、『シックスセンス』のようなタナトスの悲愛の物語に表情を一変させる。そのあたりが見せ場か。

    欲を言えば、終盤に全員が登場する場面で、バカップルたちのもうひと暴れが見たかった。序盤に比べてみな一様にふつうの人になってるのが残念だったな。

    0

    2009/07/11 00:08

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大