実演鑑賞
満足度★★★★
観応え十分。上演時間こそ、この劇団にしては短い方だが、内容的には力作。
芝居屋風雷紡らしく歴史的事件を通して現代にも通じる問題、その理不尽を骨太に描いた作品。物語は連合赤軍の事件ー山岳ベースを外観に装いつつ、底流には不平等、特に女性蔑視を中心に鋭く指摘・糾弾する。弾丸は重く深刻、だからこそ観ている者のハートを射抜くのである。
さて、公演の外観を成す連合赤軍のことは、生半可な知識では書けないが、描きたかった芯の部分は十分伝わる。同調しなければ生き残れなかった同志・仲間、しかし 本当は他人がどうであろうと自分で考え行動する信念がなければ、いつの時代も生きられない、と思わせる。
因みに映画「実録 連合赤軍あさま山荘への道程」(若松孝二監督)は、3時間を超えるが概要は分かるかも…。
(上演時間1時間15分)