実演鑑賞
満足度★★★
重信房子、遠山美枝子、永田洋子、森恒夫、坂東國男、坂口弘。今作は彼等を知っている人も全く知らない人にも意図が判り辛い作品。知らない人を切り捨てるか、知らない人に向けて丁寧に作るかどっちかに振り切るしかなかった。今年5月重信房子が出所するとの事でそれに合わせて作ったのだろうと勝手に思い込んでいた。連合赤軍は出尽くしているが、日本赤軍や東アジア反日武装戦線”狼“”大地の牙“”さそり“は物語にし辛い。重信房子の人生を通して日本の思想史を描くのではないかと。
女性3人は黒いヒジャブで顔を隠しており、登場の時まで誰だか分からない。まずは重信房子(前澤里紅〈りく〉さん)、次に遠山美枝子(吉水雪乃さん)。こうなるとラストは永田洋子(増田さくらさん)しかいない。また、この話か・・・。
重信房子と遠山美枝子が出逢い親友になる。海外拠点を作る為重信はパレスチナに、遠山は山岳ベースでの合同軍事訓練に参加。これが今生の別れとなった。
吉水雪乃さんが偉く可愛かった。森恒夫役の山村鉄平氏の演説がド迫力。永田洋子(ひろこ)の役をやると何故か女優は生き生きする。女性のある種のピカレスク・ヒロインの元型なのかも。