リムーバリスト―引っ越し屋― 公演情報 劇団俳小「リムーバリスト―引っ越し屋―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    1971年オーストラリアのメルボルンが舞台。開幕早々、主演の巡査部長役斉藤淳(あつし)氏が大暴れ。奥田瑛二と諏訪太朗を足したような魅力。初日の新人(北郷〈ほんごう〉良氏)にここでのルールを叩き込む。デンゼル・ワシントン主演の『トレーニング・デイ』宜しく、警察学校では教えてくれない本当の授業の開幕。『ここには正義も糞もない。自分が生き延びる事だけが全て。』と云う論理。そこに訪れる姉妹、裕福な歯科医のエロエロな妻(荒井晃恵さん)とその妹(小池のぞみさん)。妹が旦那(八柳豪〈やつやなぎたけし〉氏)からDVを受けているとの相談。下心ムンムンの巡査部長は引っ越し屋(大久保卓洋氏)を手配して妹の逃亡の手助けをするのだが・・・。

    引っ越し屋のキャラクターが良い。三木のり平みたいに飄々として卓越した仕事人。クズ旦那のクズっ振りも清々しい。妙なナンセンス・コントのような空気感。

    ネタバレBOX

    起承転結の“承”までは楽しめた。“転”から怪しくなる。キャラ設定の崩壊?何か変な展開だなあ。引っ越し屋が意味ありげで謎めいたムードだが何もない。
    自分が楽しめる作品ではなかった。このホンにこの演出じゃ役者が可哀想。巡査部長が間抜け過ぎる。こんな手際で30年も上手くやれる訳がない。多分上演当時は警察の腐敗をパロった切れ味鋭いホンだったのだろうが、2022年に通用するものではない。もっとホンを弄ってリアルな感覚に直した方が良い。部長は姉にブチ切れて殺し、止める妹も殺す。DV旦那は狂った警察に独り立ち向かう・・・。まあ、それもそれでつまらないが。

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    2022/03/17 23:19

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