実演鑑賞
満足度★★★★★
「狂」と「笑」は紙一重なのか…背筋が一瞬ブルッとくる作品。
舞台となる70年代当時のオーストラリアは社会問題になるくらい警察の質が悪かったらしく、全編にわたってシモンズ巡査部長の狡猾節が炸裂。
大きくガッチリした体躯で物凄い威圧感(名演技でした)
長年培ってきた独自の警官論もなかなか堂に入っておられ、こんなパワハラな指導を受けなければならない新米警官がマジで不憫。
とにかく全てが彼の胸先三寸で、DV夫から奥さんを逃す引越し作戦にもちゃっかり下心が。
ただし早々から引っ越しは妙な雲行きになっていき・・・
この引越し風景がボリューム的にも内容的にもメインとなるのですがジリジリするというか、ヒリヒリするというかバイオレンス&何とも異様な光景なのでした。
そして破滅の美学とも言える驚愕のラストシーン
結局、引越し屋が一番の強者だったのか
何をもって強者とするのか分からんけれど、感慨深し。
これだけハードな海外作品をガッツリやってのける俳小さん、「殺し屋ジョー」での超興奮は未だに冷めやらず、今後の作品も期待しています。