15 MINUTES MADE  VOLUME6 公演情報 Mrs.fictions「15 MINUTES MADE VOLUME6」の観てきた!クチコミとコメント

  • 観客と劇団の新しい出会のための場、
    というよりも、終演後に友人・知人と、あるいはネットで感想を言いあって、自分は演劇のどこに惹かれているのか、みたいなことを楽しく再確認できるのが、この企画の最大の長所なんじゃないの? と感じたので、あえて好みによる序列付けをすると、今回は、ロロが頭ひとつ抜けだしていて、Mrs.fictionsとワワフラミンゴがそれにつづく、という体感でした♪

    ネタバレBOX


    ■ロロ「ボーイ・ミーツ・ガール」

    前回の王子公演のときより伝わってくるものがはるかに大きくなっていて、吃驚。舞城王太朗的な“殺人鬼混じりの大純愛”という世界観が好みだということもあるけど、美しく血塗られた舞台の上を滑りながらたどたどしく相手を強く求め合う姿にこころ激しく打たれる。コップと色水を使ってのカラフルな殺人のシーンも当然よかったけど、悪霊が背負われるとことかもツボ。

    あと、全劇団終演後のカーテーンコールで、男優ふたりが帽子を被って挨拶していたポップな雰囲気とかも好きです♪

    ■劇団掘出者「パーフェクト」

    第一感、青年団の荻野友里を中心に据えるのは、ちょっとズルな、と(笑)。劇団の見本市、ショーケースだとするならば、その戦略は少し違うだろうし、純粋に芝居のレベルアップを図ったならば、もっと破綻した物語を作り、それを彼女の力量で支えさせ成立させてしまうようなものが観たかったなあ。ところどころに、輝きを放っていた台詞、冴えたやり取りなどもあっただけに、惜しいかも。

    ■劇26.25団「隣人と祝福」

    一番長く感じてしまったのは、ビデオレターのせいだけではなく、好みの問題? まとまっているというより、なんか、こぢんまりした感じに思えてしまった…。

    ■バナナ学園純情乙女組「遊ぶカネがほしかった」

    聞きとりにくい台詞ながら、まあ、そんなに頭を悩ますストーリーでもなく、愛を求める者と拒まざるをえなかった者たちという誠実ゆえの悲劇的な物語は、けっこう好み。なにより抱擁後に振りおろされるバットの軌跡が美しい。

    ただ劇中、どうしても二階堂瞳子の印象が一番強いので、彼女が主役ではないという違和感が、残る。

    ■ワワフラミンゴ「早く行け」

    ふわふわとした不条理感が素敵だったのだけど、企画的には、少し損をしてしまったような。もっとカチッとした物語の劇団がふたつほどあれば、より映えてみえただろうに。あるいは、美術
    のベニヤ感が非現実への浮力を損ねてしまった印象も。

    ■Mrs.fictions「まわる。」

    全能の神様があっさりふられて無言で佇む、なんてだれも観たことのないシーンをみせてもらえただけで満足度高し☆そして、予想どおりではあっても、廻りつづける模型の山手線は圧倒的に訴えてくるものがあって。

    正直にいえば、同時多発会話など企て全体が成功していたようには思えないけれど、その優しくも切ない空気感だけでも伝わってくれば、その他のことはどうでもいいんじゃないかなあ、演劇だもの、みたいな気持ちになってしまった。

    0

    2009/06/30 23:24

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大