おとし屋 -SEDUCTRESSES- EPISODE2 公演情報 SMASH ENTERTAINMENT「おとし屋 -SEDUCTRESSES- EPISODE2」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    楽しかったぁ~。
    現代の勧善懲悪ものらしいが、内閣府直轄の組織、女性人権救済機構「WHRRO」の”闇”組織が活躍することから完全な正義とは言えないが…。娯楽要素たっぷりにミッションを遂行していく面白可笑しさをしっかり味わせてくれる。現代女性の仕置き人は、お色気あるボンテージ コスチュームを身に着け、それぞれ得意とする(特)技でターゲットを陥れる。
    さぁ肩の力を抜いて、舞台で繰り広げられる物語を楽しもう。
    (上演時間1時間30分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は、ほぼ素舞台。平行に段差を設け、上段の左右に大きな衝立があり中央が出捌け口。WHRROの1人、ピーチ(コードネーム)の表の顔はアイドルで、劇中ライヴでは観客も歌に合わせてケミカルライトを振る。アイドルの時だけ、上手に簡易テーブルと椅子が出され、オタク3人が賑やかにゲームに興じたり喋っている。

    物語はチラシや説明のとおり、篠山ファンド社長を落とすこと。彼は女性を騙し金を引出させ、集めた金でファンド運用して儲けている。しかし内実は苦しく粉飾決算をしているらしい。WHRROの5人は、彼に近づき、証拠集めをするが…。展開はそれほど複雑ではなく、寧ろ その過程で繰り出す特技などを観て楽しむといったところ。

    物語は、登場人物をグループ分けした描き方。メインの5人は、グルメライター・OL・アイドルといった表の顔と裏(落とし屋)の顔を持ち、夫々違ったキャラ設定。WHRROスタッフは、演出担当でジョー(宮澤賢司サン)を始め、ジェット、チーフは真面目キャラ、そしてオタク3人は道化役として面白可笑しく掻き回す。一方、篠山ファンドの3人は敵役であるが何故か憎みきれない愛嬌のようなものがある。そして、おとし屋のリーダーの妹、またOL同僚は脇役として支える。カテゴライズした設定で人物像を破綻させない工夫が観られる。

    公演の魅力は、何といっても5人のおとし屋ー星宏美サン、雪乃しほりサン、水野ふえサン、寿 春歌サン、有川結女サンーの得意(技)をもって演じる姿。暗号解読・破錠をする時の凛とした姿、誘惑する時の色香など要所要所を楽しませる。舞台そのものがショー的要素を漂わせ、客席を巻き込んだ一体感が心地良い。一方、物語の根幹である おとし屋の5人が何故WHRROの闇組織に加わることになったのか、その背景が描かれていない。また組織の設立経過の説明が弱く、活動の概観が伝わり難いのが少し残念。敢えて、おとし屋 対 敵役という対立構図で娯楽劇に徹した観(魅)せ方であろうか。
    本公演はシリーズ化も可能で、前提を深堀しておくと観応えが増すと思うのだが…(星宏美サンが2代目ハニーであることから前作〈今作はEpisode2〉があるのだろうか?)
    次回公演も楽しみにしております。

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    2022/03/05 10:35

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