実演鑑賞
満足度★★★★★
幅広い燐光群の作品でもカテゴライズしにくい異色な系譜の中で光っているのが10年以上前、沢野ただし(作品及び本人)に題材を取った『放埓の人・・(長いタイトル)』、これに近い空気を期待して足を運んだ。通ずるものあり(自分の中では)。
戯曲は作家である小沼氏に発注したと言い、観劇後に見たパンフには三作がクレジットされており、あれらは別作品であったと知る。もっとも小沼氏の文章には、坂手氏に渡した戯曲以外にも過去発表した散文や何かまでコラージュされていて驚いたと書いてある。
異なるエピソードが交わらずに並行するが一つの作品として納得させる坂手氏の腕は健在。生起する現象はシンプルだが、多くの要素がひしめき、擦れ合って熱を発している。