実演鑑賞
満足度★★★★★
雀組ホエールズさんは(観客からの)愛され度がほんのり高い。
その柔らかな空気感を共有できるのも生舞台ならでは。
東日本大震災・被災者を真正面から描いた作品なので、てっきり重く暗い雰囲気になるかと思いきや、結構笑わせにかかってくる本作。
何しろ主役(被災者役)である阪本浩之さんのキャラがめちゃ元気。
(このギャップが悲しみの色合いを濃くしていくとも言えるのだけれど)
凪のように穏やかな家族との暮らしを望んでいた男。
ひとりの被災者(阪本さん)が今日まで歩んできた10年。
阪本さんと共演者(家族や友人など)の色んな掛け合いからなる味わいが作品の大枠を形作っていると言っても良いくらい。
中でも珍味なのが斉藤こず恵さん(キヨコ婆さん役)との掛け合い、その笑わかせ“力”たるや。
お互い子役時代からの付き合いだそうで、そうでなきゃ絶対作り出せない掛け合いがもうスペシャルにエグくって素晴らしかった。
被災者だけでなく他者からの視点にも胸が痛くなる、改めて途方もない悲劇がテーマであった中、物語としてはとても前向きになれる涙で見送ってもらえました。
2022/02/20 20:41
2022/02/20 01:12
震災当時、東京で感じていた重苦しい気持ち。
この様なカタチで共感し、向き合える日が来るとは当時思ってもいませんでした。
こちらこそありがとうございました。