その受話器はロバの耳 公演情報 劇団青年座「その受話器はロバの耳」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    世界の真ん中で、手堅く面白い
    すごく大笑いするわけでもないのだが、とてもいい雰囲気の舞台を楽しんだ。

    どこか現実離れをしつつも、ありそうな内容をさらりと。

    ネタバレBOX

    東京の本社にあるということになっている、お菓子メーカー「ミキマツ製菓」のお客様相談室(コールセンター)。実は、「へそ島」という南の島にある。実際にそういったコールセンターは地方にあったり、別会社に業務委託していたりということはある。

    そして、食品に関する会社の不祥事により、食べたこともない、お菓子のクレームに対応させられ、リゾート気分のコールセンターが大きく揺れる。

    実際に企業の不祥事が続発したときに「コンプライアンス」なんて言われて、社員と会社の関係について、いろいろ取りざたされたりしていたので、ここについては、それほど目新しくはないかもしれない。

    ただ、マニュアル通りの対応しか許されず、お客様にホンネを語ることのできないコールセンターなのだが、実は、ホンネを語ることができなかったのは、受話器に向かうときだけではなく、普段の生活でも同じだったのだ。ここがコメディの要素となっていた。

    つまり、会社不祥事の騒動の中で、彼らの中にある、ウソやホンネが浮かび上がり、ちょっといい感じのコメディに仕上がっていたのだ。

    自分の思ったホンネを言う、正しいことを正しく言う、そんなことにに気づくというような、実に定石的なラストなのだが、別にこの舞台はそれでいいのだ、と思えた。

    ただ、本社から来た新しい室長は、いろいろ問題のある人なのだが、善悪の2つしか軸がなく、なんとなく悪者めいてしまったところは、中間管理職の悲哀とは言わないまでも、もうひとつ「何か」がほしかった気がする。
    また、へそ島の名前も、もう少し「何か」と絡めてほしかったかもしれない〈中心にいたくてウソをつくという女は出てくるのだが〉。
    そして、もう少し笑いたかったし。

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    2009/05/31 03:31

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  • 丁寧なコメントありがとうございます。

    その通りでした。私ももっと笑えるものかと思ってました。ま、喜楽な感じはよかったと思うのですが。

    みささんがお書きになっているように、「企業に勤める社員なんてのはどこでもこんな感じ」というのもまさにその通りで、だからこそ、「コメディ色が濃いほうが楽しめた」というのも納得です。まさにそうなんですよね、私の言いたかったことを見事に突いています。

    会社員の人にでもリサーチして、もう少し深いところ、というか、会社員では気がつかない、別の視点からでも笑える要素はあったと思います。

    海のシーンは、ベタですが、客席を使ってもよかったような気がしますし。笑えるという意味で。

    音楽のリゾート気分には気がつきませんでした。それは確かにいいですね。

    しかし、2本連続ですか、凄いですね。私は1本だけで、ぐったりです(笑)。
    しかも、もう1本も、「なんだかなー」ては疲れが倍増しそうですね。

    2009/05/31 18:24

    これ、もうちょっと笑わせてくれたら素敵な舞台でしたよね。パラダイスな設定なのだから、もっとはっちゃけてもいいし、音楽もそれに伴ってリゾート気分満喫な曲を流しても良かったような・・。

    企業に勤める社員なんてのはどこでもこんな感じで今更ではなく、どなたでも解ってることだから、尚更コメディ色が濃いほうが楽しめた気がします。

    設定と御題がコメディ満載と思って出かけたために、ちょっと肩透かしでした。
    このあと19時から観た舞台も実は同様で・・・なんだかなーの世界でした(^^;)

    2009/05/31 11:09

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