その受話器はロバの耳 公演情報 その受話器はロバの耳」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    世界の真ん中で、手堅く面白い
    すごく大笑いするわけでもないのだが、とてもいい雰囲気の舞台を楽しんだ。

    どこか現実離れをしつつも、ありそうな内容をさらりと。

    ネタバレBOX

    東京の本社にあるということになっている、お菓子メーカー「ミキマツ製菓」のお客様相談室(コールセンター)。実は、「へそ島」という南の島にある。実際にそういったコールセンターは地方にあったり、別会社に業務委託していたりということはある。

    そして、食品に関する会社の不祥事により、食べたこともない、お菓子のクレームに対応させられ、リゾート気分のコールセンターが大きく揺れる。

    実際に企業の不祥事が続発したときに「コンプライアンス」なんて言われて、社員と会社の関係について、いろいろ取りざたされたりしていたので、ここについては、それほど目新しくはないかもしれない。

    ただ、マニュアル通りの対応しか許されず、お客様にホンネを語ることのできないコールセンターなのだが、実は、ホンネを語ることができなかったのは、受話器に向かうときだけではなく、普段の生活でも同じだったのだ。ここがコメディの要素となっていた。

    つまり、会社不祥事の騒動の中で、彼らの中にある、ウソやホンネが浮かび上がり、ちょっといい感じのコメディに仕上がっていたのだ。

    自分の思ったホンネを言う、正しいことを正しく言う、そんなことにに気づくというような、実に定石的なラストなのだが、別にこの舞台はそれでいいのだ、と思えた。

    ただ、本社から来た新しい室長は、いろいろ問題のある人なのだが、善悪の2つしか軸がなく、なんとなく悪者めいてしまったところは、中間管理職の悲哀とは言わないまでも、もうひとつ「何か」がほしかった気がする。
    また、へそ島の名前も、もう少し「何か」と絡めてほしかったかもしれない〈中心にいたくてウソをつくという女は出てくるのだが〉。
    そして、もう少し笑いたかったし。
  • 満足度★★★★

    サラリーマンみな共感
    カイシャと個人のモラルの間を揺れる会社員たちの物語。
    サラリーマンなら、誰しも心当たることのある“事件”が
    離島のリゾートという開放的な雰囲気で
    コミカルに展開されるミスマッチが面白い。
    登場人物のキャラもしっかり立っているし
    上演時間もコンパクトで、青年座らしい手堅い作品。

  • 満足度★★★

    お客様相談室がテレクラ?
    パラダイスなリゾート気分での~んびり仕事をしていた社員が社のヒット商品「なきまめちゃん」の苦情の電話から巻き起こる騒動劇。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    なきまめちゃんに有害物質が含まれていた事から、お客様相談室は苦情の電話の嵐となる。それに対応していた社員は社の体制を不満に思い、人間関係がギクシャクしてしまう。
    新たに室長として任命された稲本は不倫相手の部下・後藤を伴って入島し、挙句に既に相談室で働いていた同期の新見とも関係をもってしまう。相談室とは名ばかりで社員はテレクラのように社の電話を利用して男と会っていた事がばれてしまう。
    何もない島で起こったコメディ。既婚者の室長は2人と不倫するし、現地採用の既婚女性社員はここの電話で男を作りやはり不倫している。もう一人の独身女性社員はかかってきた電話をきっかけに色んな男に会いまくる。
    なんじゃーこりゃー!!の世界!

    それでもコメディ色が濃いなら楽しめるが、それ程笑える箇所はない。
    まあ、ゆるゆるとのんびり観られる芝居だが、そこにはドキドキ、ワクワク、泣き笑いはない。

    物語としては弱い。

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