実演鑑賞
満足度★★★★
あぁ懐かしき青春時代...。
東京・築地の寿司屋「ひろ寿司」が舞台...昭和の雰囲気が漂う劇場内。
第一部は夫婦(江藤博利サンと田中由美子サン)、妹の白石まるみサン(本業はCA)で営む寿司屋がコロナ禍で苦境に立たされている。まさしく現在の状況を反映させた物語。今こそ創意工夫が求められる時代を思わせる。
第二部は昭和の歌謡ショーとして、当時の流行歌を歌う。最前列に”ひよこ隊”と呼ばれるファンの一団。黄色い法被を羽織、ケミカルライトを振り、テープを投げ、今事情で声援こそ禁止だが、その遙か遠景には確かに青春時代が観えた。
今回のゲストは伊藤多喜雄さん。第二部「昭和歌謡バラエティショー」の1番手としてロック調の民謡「TAKiOのソーラン節」を披露。歌い終わったところで故郷・北海道での子供時代の話。哀愁とユーモアを交えての話は滋味溢れるもので、場内は一瞬静まりかえる。御年72歳だが元気で含蓄ある言葉、逆の毒舌も印象的で喋りも上手い。
さて、日本を始め世界は新型コロナウィルス感染症の影響で疲弊している。そんな状況を一字で表したら”危”である。世の中を少しでも明るく楽しいものにしたい、この公演はそんな思いが込められているようだ。自分は堪能した。このようなドタバタコメディが上演できるのは平和であればこそ。この公演から元気をもらい、今年1年を無事に過ごして行きた~い。
(上演時間2時間 一部と二部の間に休憩)