実演鑑賞
満足度★★★
☆白組
日暮里の名・小劇場、dー倉庫の閉館日。観易くていい小屋だった。これで日暮里に来ることは無さそう。
開演前の舞台上から、淹れたコーヒーを飲みながら古きタイプライターで執筆中の本堂史子さん。この劇団は音楽の使い方が抜群で、選曲が素晴らしい。その部屋に訪れる妹の林美月(みづき)さんは宇多田ヒカル似で時折水川あさみっぽくもある美人。この二人の遣り取りが秀逸で、「夢の中で飛び降り自殺をした現場に行きたい」と妹は言う。崩壊した家庭の生き残り、自殺願望のある妹。姉はそのこと自体を執筆中の舞台のシナリオに取り入れながら、入れ子構造の物語は続いていく。