実演鑑賞
満足度★★★★
最初はもたもたして見えるが、新婚妻である後輩が、夫を亡くした先輩女性と、同伴の保険営業マンに「一億円の生命保険にはいります。キリがいいから」というところから、俄然面白くなる。この、予想外の落差。続いてさらに大きな落差がある。責める者と守る者の攻守が逆転しての心理的駆け引きが面白い。
ワンアイディアをうまく転がした短編。50分なのだが、思った以上に時間を早く感じた。巧みな脚本(ブラジリー・アン山田)、シンプルな演出。最初可愛くみえて(「子供扱いしないで下さい」のセリフもある)、後半、怖くなる後輩(小野里茉莉)の、キャラがクルッと変わる小悪魔ぶりに翻弄された。先輩(星澤美緒)の否定したり開き直ったり、怒ったり愚痴ったり落ち込んだりの感情のグラデーションもなかなかだった。
本サイトの口コミが結構評価高いので見に行ったが、行った甲斐があった。