実演鑑賞
満足度★★★★★
長く観劇も休んでいたが、久しぶりに観たのが夏の劇団チョコレートケーキ「一九一一年」であった。その日澤氏がミュージカルを演出するとのことで、チケット代の高さにも関わらず観劇した。
結論から言って、大正解であった。およそミュージカルには不向きと思われる題材を、なるほどこのようにして華やかな部分もみせるのかと感心した。日ごろ小劇場ばかり観ている身としては、歌やダンスのクオリティの高さにただただ驚くばかり。楽曲も素晴らしく、歌の上手いキャストたちによるナンバーは心に沁みとおった。特に「彼女は女」「愛しい人」は涙をこらえるのが難しかった。
この作品は30年も前のものらしいが、今もなお似たようなことが世界のあちこちでおこっている。いや、少しずつ増えているような恐怖を感じる。この作品が過去のお話として上演されることを望んで止まない。