実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/12/12 (日)
価格3,500円
12日16時開演の大千穐楽の舞台を拝見。
深夜のラジオ番組がメインの舞台だということで、ノスタルジーに寄せた内容かと思いきや、これでもか!という位、作者の繊細な優しい視線に満ち満ちた90分だった。
沙弥加を苦しめる原因である、姉・真理の脳梗塞に
番組のハガキ職人と中堅芸人の妻とが同じ職場だったり
番組のディレクター&真里
構成作家&ミキサー
AD&漫才コンビ「ダブルマインド」の小林
の3組のカップル
などなど
往年の大映テレビドラマも顔負けの設定てんこ盛りには、流石に苦笑せざるを得なかった。
だが、そのてんこ盛りの設定故に「どの役者さんが良かった!」と僭越なことが言えない位、個々の役者の演じた、それぞれのキャラクターに対する思い入れが深まったのかもしれない。
ということで、作者の思惑に素直に乗って観劇させてもらったご褒美に、終演後も永らく、心の琴線でジングルを奏で続ける、余韻たっぷりの作品となった。
【追記】
作品の出来映えとしては、前公演の『誰か決めて』の方が圧倒的に上なんだが、あくまでも個人的好みを優先して、本作を2021年の私的・観劇ベスト10に入れようと思う。