みんなしねばいいのにII 公演情報 うさぎストライプ「みんなしねばいいのにII」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ヒロインの看護師役清水緑さんがえらくアイドル顔。たかみなに水島裕子と池脇千鶴を足したような雰囲気。「へえ、こんな娘いたんだ」と思ったらイキウメの『外の道』にも出ていた。「ちょちょちょちょ」「ムリムリムリムリ」。
    ヒロインの死んだ母親役小瀧万梨子(こたきまりこ)さん、マンションの天井裏に幽霊として棲み着き、いつもニコニコしながら毛糸で編み物をしている。
    ファミマの店員役、伊藤毅氏はリアルな狂気。多分誰もが思い当たる日常生活に順応しながら確実に狂っている奴を的確に表現。異常にナースに執着している。

    舞台は女性入居限定のマンション、その近くのファミマ。何故かハロウィンが終わらず、延々と規模を拡大して続いている。コスプレ警官や医療従事者、血塗れの人々が路上に溢れ返り、本当だか嘘だか判らない騒乱が繰り広げられている。マンションでは心霊現象が続き、そこの三部屋にそれぞれ住む女性のエピソードが語られる。それぞれのキャラクターが魅力的なのでずっと観ていられる。

    ネタバレBOX

    開演前SEのセンスが良い。アンニュイ・ポップな雰囲気。小瀧さんが歌う「心底心底お前に惚れた」もラストの『サニー』も決まる。

    設定は多分『パージ』シリーズを意識しているのでは。年に一晩だけ全ての犯罪が合法化される「パージ(浄化)」の日。ありとあらゆる鬱憤を晴らす為、暴徒化する群衆は店を襲撃し気に入らない奴を殺し、快楽と欲望の限りを尽くす。

    ラストが何か物足りない。これでは店員のストーカー話になってしまう。幡美優(はんみゅう)さんの膨れたお腹から何が産まれるのか?三池崇史の『牛頭』では吉野きみ佳が哀川翔を出産するのがオチ。何かしら期待していた。

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    2021/12/07 06:29

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