実演鑑賞
満足度★★★
2019年12月の「花札伝綺」以来。泥臭い明石スタジオやd-倉庫のイメージで行くと光が丘IMA〈いま〉ホールは大きく綺麗で違和感がある。(イマジネーションと練馬を掛けたネーミングだそうだ)。セットも美術も金が掛かっていて随分力が入っている。横木安未紗さんも飯塚美花さんもいない。主催の浅野伸幸氏、演出兼の高野美由紀さん、マメ山田さん、たんぽぽおさむ氏辺りが御馴染みの大御所。
操り人形のパントマイム等素晴らしいダンスが目を瞠る叶かのんさんが綺麗だった。ロビンちゃんみたいな衣装。凄まじいプロポーションを誇る斉藤レイさんも印象的。安室(やすむろ)満樹子さん演じる空気女が重要な要素を担っている。フェリーニ的。
劇中で歌われる曲が名曲揃い。「アリス」や「赤い鳥」、「瓶の地獄」などメロディーが秀逸で情景が映像的に浮かぶ。
銭湯からアパートに帰ったら、自分の存在しなかった世界に迷い込んでしまった男。気球に乗って宇宙へと、この世界から逃亡を企てる女子高生三人組。公衆便所でまだ起きていない事件を解決しようとする金田一耕助···。練馬区光が丘の公園では世界と異世界とが重なり合い、分裂しては、ずれ合っている。